【イラストエッセイ】のり子、本気の家出をする。

2018年9月12日イラストエッセイ, 幼少期

幼いころ、私はよく家出をする子供だった。

 

母とケンカをしては、母の見える位置でこれみよがしに家出の準備をしていた。

 

 

リュックサックの中に着替えを入れながら母をチラッ。

タンスを開けたり閉めたりしながら母をチラッ。

 

引き留めて欲しいのはバレバレだっただろうが、母は「勝手にしなさい」と引き留めてくれなかった。

引っ込みがつかなくなって、荷物をパンパンに詰め込んだリュックサックを背負って、

 

 

大泣きしながら家出を決行。

 

そして家を出た後に、

 

「この家にはもう帰って来れないんだ」

「もうこの家の子じゃなくなるんだ」

「私がどこかで野垂れ死にしても、誰も気づかないんだ」

 

そう次から次に考えが浮かんできて、外でさらに大泣き。

 

これから1人で生きていかないといけない。どこに行けばいいんだろう。山は夜になると怖いし、友達の家に行ってもずっとお世話になるわけにはいかない。どこかのマンションの駐車場だったら雨風しのげるけど、布団もないから寝るのは辛い。

 

私は1人で生きていく術を必死に考え、さらにそういうことを考えなければいけない己の境遇にまた泣いた。

 

こうしてる間にお母さんが迎えに来てくれればいいのに、家から出てくる様子もない。お母さんはやっぱり私なんかいらないんだ。そう思ったらまた泣けた。

 

もう私なんかいらない子なんだ……。

 

15分後。

 

 

 

家の前で涙を流しながら、母を待つ私。

最初の家出の時は母もさすがに慌てて追ってきてくれたが、何度も家出をされるうえ、家出先が毎回家の前なため、追いかけるのが面倒くさくなったらしい。

 

やはり、家出というのは「ここぞ!」という時に決行しないと真剣味が出ないということなのだろう。

それからも何度も家出を繰り返したが、最後のほうは自分で家を出てほとぼり冷めたら自分で家に帰るようになった。

 

そして、自分が家出をしたことすら家族に気づいてもらえなくなった頃に、

「家出するメリットって何だろう」

とメリットが全くないことに思いいたってからは、自然と家出することはなくなった。

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